財団設立の趣意

戦後、日本の医学医療は米国に負うところが極めて大でした。しかし、米国人医師数の増加により、外国人医師の受入れが厳しくなり、米国で医療研修に従事するレジデントの数は、1970年代初期の約300名から1980年代中頃には1桁に激減し、そのまま推移すれば、日米間の医療研修の糸が切れてしまう恐れがありました。

しかし、臓器移植を始め、救急医学、プライマリ・ケアのみならず、教育システム・教育者の教育姿勢や技法など、米国になお学ぶべき点は多々あり、逆に米国側にも、内視鏡技術や東洋医学などの研修希望や相互交流のニーズは逆に増大していたのです。

そのような状況に対処すべく、医学医療の領域における日本版フルブライト基金を念頭に、本財団は1988年10月25日に公益法人として設立されました。

(当時主務官庁厚生省・認可は1988年10月13日)

 

設立後の歩み

設立の翌年1989年5月に特定公益増進法人に認定され、その後2011年まで2年毎の更新を受けてきました。その間多くの方々からの賛助会費及び寄附金でご支援をいただいてまいりました。

この間留学助成者は600名を超え、その留学助成者は帰国後も高い評価を受けております。毎年本財団が助成する医学医療交流セミナー(学会・セミナー)には全国から熱心な医療関係者が参加し、医学医療情報の交流と相互研修に精励努力しています。その他、年2回の JANAMEF NEWS の発行により賛助会員へのよりよい情報提供を図っています。

2000年11月には寄附行為改正の結果、理事ならびに評議員の増員が認められ、かつ学会、研究会の助成も可能となりました。2002年より、理事、評議員を中心に、医歯薬セミナー、看護セミナーを開催し、医療の質の向上を目指した留学を奨励してきました。

そして2012年7月24日内閣府より新公益法人への移行認定を受け、8月1日に移行登記を行い公益財団法人として新たなスタートをきりました。今後は公益法人の名に恥じぬよう、医学医療分野での国際交流支援活動に寄与するため一層努力して参る所存ですので、倍旧のご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。