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No.39 医学教育者の臨床研究留学

留学を検討したのは、医学教育を体系的に学ぶため、Harvard医科大学のMaster of Medical Sciences in Medical Educationに入学する予定でした。私は同じく米国のJohns Hopkinsの公衆衛生大学院をオンラインで修了した経験がありました。そこで感じたことはオンラインで学べることは多いが、オンサイト、つまりその場にいないと体験できないことも多いということでした。そのため今回の大学院では…

No.38 インターンイヤー上半期を終えて

1.病院の概要 CNHはアメリカの首都であるワシントンD.C.に位置し、周囲のメリーランド州やバージニア州を含めたエリアの小児医療の要として機能しております。ベッド数は323とそれほど大きくはありませんが、ほとんど全ての診療科が揃っており、近隣のクリニックや病院から紹介された小児患者を受け入れています。首都であるため移民も多く、患者の背景や疾患は多種多様です。…

No.37 米国小児科および遺伝科レジデンシー

これまで小児科レジデンシーの中で気がついたメリットとして、圧倒的な患者の数と幅広い疾患の経験です。大学病院プログラムとはいえ、コモンな疾患からレアな疾患、重症度もバランス良く経験できています。また、Nurse practitioner(NP)が軽症例や状態が安定した患者などをカバーしてくれるお陰で、レジデントは重症や複雑な症例に集中することができる環境が整っています…

No.36 日本版ホスピタリスト【短期】助成 研修報告

この度、日米医学医療交流財団からの助成を受け、ハワイ州にあるQueen’s Medical Centerのホスピタリスト部門を見学させて頂きました。今後のキャリアにおいて非常に有意義な経験となったため、その内容を共有させて頂きたいと思います。私は現在大阪の高槻病院、総合内科にて研鑽を積んでいる傍ら、臨床留学を目指しております。今回の研修の目的は主に4つあり、1.米国のホスピタリスト部門の…

No.35 日米のハイブリッド勤務を始めて

米国のホスピタリスト労務では、「FTE」(Full-Time Equivalent、フルタイム当量)という用語が使われます。これは、フルタイムの常勤医として認められるための週の勤務時間や年間のシフト数を意味します。例えば、クイーンズメディカルセンターのホスピタリストの場合、1週間の日勤勤務後に1週間の休暇が基本で、これにより年間182日勤シフト(365日の半分)が1.0FTEとなります。…

No.34 留学を志す後輩たちへ

JANAMEFは米国をはじめとする北米を中心に、欧州、アジア圏において医療・看護その他の医療従事者のための国際交流を支援するというミッションのもとに運営されています。現地留学などのリアルな国際交流にはバーチャルでは得られない価値があり、世の中が部分的なシンギュラリティを迎えた2023年でもその重要性は変わらないと思います。なぜなら、Face to Faceの臨場感のある会話や…

No.33 COVID-19蔓延下の海外留学事情 – ハワイ編

当院の急性期病床575床のうち、約380床をホスピタリスト部門が主科として担当しています。日本では想像しにくいかもしれませんが、これが1990年台から革新的に変化してきた米国の病棟管理体制の結果です。総合内科レジデンシーのトレーニングを完了した医師が主治医となり、他の専門医はコンサルタントとして関わる形になります。米国の平均入院日数は約4日間であり、…

No.32 初期研修修了直後の立場から見た米国総合内科研修

アメリカでより総合的な内科の知識を身につけることが目標で渡米しましたが、実際は最初はこちらの環境に慣れていくことに精一杯でした。医学知識もままならない上にこちらのシステムに順応し、かつ研究などプラスアルファのことをする必要があり、全ての最適なバランスを見つけるのに苦労しました(現在も苦労しています)。なので、…

No.31 ロチェスター大学家庭医療科レジデント(インターン)としての1年間

本稿では、アメリカならびにロチェスター大学家庭医療科研修の特徴と、その中で得た経験についてご紹介させていただければと存じます。ロチェスター市はニューヨーク州の北部に位置する人口21万人の小~中規模都市です。アメリカの中では歴史の古い街であり、現地では奴隷解放運動家のFrederick Douglasや女性参政権獲得のために尽力されたSusan B Anthonyが拠点としたことでも有名です。その歴史に加え…

No.30 Oncogeriatricsの可能性について

私は2022年7月より日米医学医療交流財団からの助成のもと、米国ニューヨーク州にあるMount Sinai Beth Israelで内科レジデントとして勤務しております。渡米後1年が経とうとしており、当初悪夢であった日常業務も徐々に慣れ、妻子の生活や学校も次第に安定してきました。もともと日本では呼吸器専門医として肺癌を中心とした診療に従事していた背景があります。その中で高齢者腫瘍診療において欠落している支持的な部分に課題を感じ …